【ヒグマに注意】北海道ツーリングする上で知っておくべき熊情報と対策
北海道ツーリング 2022年6月11日日本には2種類の熊が生息しています。本州で見かけるツキノワグマ、そして北海道に出没するヒグマ。
ヒグマは本州に生息する熊と比べ体は大きく、軽くみていると命にもかかわります。実際に北海道内では、毎年数人襲われている報告もあり、町中で出没されるようになっているのです。
なので、森へいかなければ大丈夫という安易な考えは禁物。
ここでは、ヒグマにはどういった特性があるか、出没する時期や区域、対処法についてなど具体的に解説させていただきます。
安全に北海道でのツーリングを楽しむためにも、ぜひ参考にしてみてください。
注意!ヒグマの生態を知っておこう
ヒグマはツキノワグマに比べ身長と体重が2倍以上になります。詳しくは以下の表の通り。
ヒグマ | ツキノワグマ | |
---|---|---|
身長 | 250〜300cm | 120〜180cm |
体重 | 250〜500kg | 50〜150kg |
特徴 | 体格や頭骨が大きく、肩も盛り上がっている | 胸部に三日月型や、V字状の斑紋が入っている。 |
※身長・体重はオスのものです
なぜこんなにも大きくなるかと言うと、北海道では栄養が取りやすいから。サケやマスなどの魚が豊富で、自然豊かな北海道は熊が育ちやすい土地なんですね。
その歴史は古く、アイヌの時代からヒグマの存在は知られていました。
身長は3m近く、体重500kgの巨体が迫って来ると考えたらどうです?勝てないですよね。そこで、まずはヒグマが出没する時期と区域を知っておきましょう。
※ツキノワグマはこんな感じです
ヒグマが出没する時期は4月〜11月
ヒグマは4月〜11月に出没します。ヒグマがどのような一年を過ごしているかは以下の表をご覧ください。
3〜5月 | 冬眠明け |
---|---|
5〜7月 | 繁殖期 |
8〜9月 | 端境期(はざかい) |
10〜11月 | 食いだめ |
12〜3月 | 冬眠 |
特に危険な時期は4月〜5月と9月〜10月
ヒグマには年に2回、危険な季節があります。北海道でヒグマに襲われる被害の大半は、4月〜5月と9月〜10月に分かれているのです。これはどちらも「冬眠」が関わっています。
4月〜5月は、冬眠から開けて行動を開始する期間であり、9月〜10月は冬眠に向けて食い溜めをするシーズンになっています(秋は特に山菜やキノコ採りでの被害が多い)。
出没する区域
北海道にしか出没しないヒグマですが、北海道の中ではほぼ全ての地域で出没します。
「じゃあ山に入る時は注意しないといけないな」
そう思ったあなた、危険です。
実は、2021年6月に札幌市の元町という都会のイオンモールにもヒグマが出没してニュースになりました。
熊対策のグッズは現地調達でなく、旅立つ時には用意しておきましょう。(しかし、熊スプレーだけはフェリーに持ち込めない可能性があるので現地調達がおすすめです。)
北海道ツーリングで欠かせない熊対策
では、熊対策にはどういったグッズを用意しておけば良いのか、一つ一つ紹介しましょう。
熊よけの鈴や笛
熊には大きな音が有効だ、と昔から言われています。これは、熊は人の存在に気付くと避ける習性があるからです。
そのため、スマホで流す音楽や大きな声でも代用できますが、電力や体力を使うため、いざという時は活用できません。
アナログではありますが熊よけの鈴や笛を持っておくと良いでしょう。
また、一部の学習したヒグマは鈴の音だけでは逃げない場合もあります。記事の後半で熊に遭遇してしまった場合の対処法を解説しますので、併せてご覧ください。
熊よけスプレー
熊よけスプレーとは、簡単に言うと「超強力な催涙スプレー」です。ジェット噴射の距離が9m以上と長く、唐辛子エキスなどで6秒以上熊に攻撃を仕掛けることができるスプレーになります。
ツーリングの強い味方になりそうな熊よけスプレーですが、缶スプレーであるためフェリーでは危険物として持ち込めない可能性があります。北海道内であれば、ホームセンターなどで販売されているため、到着後すぐに立ち寄って購入するようにしましょう。
行く地方のホームページをブックマークしておく
先ほどまでの2つは、熊に遭遇してしまった時に役立つ対策アイテムですが、そもそも熊に合わずに済むのであればそれが一番です。
北海道では、各自治体で熊の出没状況をお知らせしているので、ツーリングする予定の地方のホームページを見て、常に最新の情報を手に入れるよう心掛けましょう。
また、札幌市周辺であれば、公式LINEで熊の情報をスマホに通知するサービスも行っています。併せてご活用ください。
もし熊に遭遇してしまったら
熊に合わないのが一番ですが、会いたくて熊に会う人はいません。
そこで、熊に会ってしまった時の対策を知っておきましょう。全てのことに共通して言えることは、まずは落ち着く必要があるということです。
走って逃げない
熊には逃げるものを追う習性があります。また、目を逸らしたり背中を向けたりすると、熊に襲う隙を与えることになるため、目線は切らずゆっくりと後退しましょう。
バッグの中を小出しにして逃げる
後退しながらバッグの中の物を一つずつ落とし、熊の気を引き逃げる時間を稼ぐことも大切です。この時、置いた物は絶対に回収しないようにしましょう。回収してしまうと、熊が自分の物を取られたと思い追いかけてきます。
熊が遠くにいる場合は、気づかれないよう静かに立ち去る
そもそも目の前にいない状態で、遠くから熊の影を見つけた場合は静かにその場を去りましょう。何度も言うように、熊に会わないで済むのであればそれが一番です。
大きな声を出さない
熊に遭遇するまでは鈴や笛などで音を出すことが重要ですが、実際に遭遇してしまってからは大声は出さないようにしましょう。接近した状態で大声を出すと熊を刺激してしまい、ストレスを感じた熊が襲ってくる場合があるからです。
死んだふりをしない
昔から「熊に会ったら死んだふりをしてやり過ごせ」と言われていますが、実際にやるとそのまま死にます。熊はたとえ死骸だろうとエサとして食べる習性があるため、全く効果はありません。先ほどまでに紹介した方法で逃げることを考えましょう。
まとめ
今回は、安全に北海道ツーリングを楽しんでもらうためにヒグマの特性、出没する時期や区域、対処法などを解説させていただきました。ポイントは以下の通り。
- (日本では)北海道だけに生息するヒグマは、本州の熊より大きい
- 4〜11月まで出没し、特に4〜5月、9月〜10月は危険
- 北海道内なら基本的にどこでも出る、街中での目撃情報もある
- 熊の対策グッズや対処法などを知った上でツーリングすることが重要
ツーリングの際の参考にしてみてくださいね。
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